新型コロナウイルス

最初に断っておきますと私は感染症の専門家ではありません。

あくまで一市民・一オタクとして新型コロナウイルスに関してここ最近感じていること・考えていることをただただ書き留めておきたいと思っているだけです。

なるべく誤情報の無いように心掛けてはいますが、当ブログの記載内容の真否などは各々のリテラシーで御判断ください。

新型コロナウイルスに関する情報自体もまだ不確定要素も多いですし、流動的です。記載日からのタイムラグがあれば正しいと思われる情報は変化していくでしょうし、それを受けて私の考えも変わっていく可能性も大いにあります。

共感や建設的な御意見・御指摘はありがたく頂戴いたしますが、関係の薄い批判やいわゆるクソリプはスルーします。予め御了承ください。

 

新型コロナウイルスの脅威に関しては既に報道で言われている通り、ウイルス自体の身体への侵襲度合(医学的影響)とそれ以外、すなわちコロナウイルス蔓延防止・リスク回避などによって惹起される副次的な問題(経済的影響など)に大別できると思います。

様々な要素が混在していてややこしいので、上記2つの要素+その他を大項目に分けて考えていきます。

 

<医学的影響>

・過去

311日にWHOパンデミック(世界的流行)宣言を出しました。

しかし現在までの世界での経過をみた上で「どうやら罹患=死に直結、と限らない」「感染者数そのものよりも感染者数の中の重症化率・死亡率が重要」と個人的には感じています。つまり、新型コロナウイルス陽性と診断されることを恐れるのではなく、その次のポイントである肺炎や脳炎髄膜炎などが恐れるべきポイントだと思っています。

どうしても感染・発症と検査結果のタイムラグでまだまだ感染者数も死亡者数も右肩上がりではありますが、日に日に死亡者数+重症者数/感染者数は低率になっています。

率の変化に関しては検査数の上昇で母数が増えたことや早期対応を世界全体で心掛けていることの修飾もありそうですが、過去にパンデミックを起こした感染症の歴史を紐解いても新感染症確認当初から経過を追うにつれて死亡率報告は減少の一途を辿っています。新型コロナウイルスも特殊な事情がなければ現在報告されているよりもさらに報告死亡率は低下していくのではないかと思っています。 欧米と日本はエピデミックの位相が違うので同時期に単純比較はできませんが、欧米の方が現在若干死亡率高く報告されているのはそのためだと思います(中国に関しては医療資源の供給が追いつかない要素がどの程度か図りかねるので難しいです)

日本はダイヤモンドプリンセス号での対応で水際作戦に失敗した、との批判も多いのですが政府を責めるのは少し酷なのではと思います。

自国民の在住する自国土ならまだしも他国籍船で多国籍の乗員がいてウイルスに対する情報も今より乏しい中、立法国家が下手したら人権侵害とも批判を浴びかねない対策を取るには慎重な足取りが必要だったのではないでしょうか。

その後の休校措置やイベント自粛要請への批判や議論をみても分かるように、市民の行動変容をコントロールすることはとても難しいことです。一歩間違えれば独裁や権力の集中化、感染者への迫害に繋がりかねないと危惧されるからです(残念ながら我が国は先の大戦の戦中戦後にそのような反省する歴史が実際にありました)

 

・現在

WHOが推奨している戦略として「早期発見・対応」、「早期診断と医療体制の確保」、「市民の行動変容」の3本柱があります。

「早期発見・対応」疑わしい患者さんの情報収集と精査の手配

「早期診断と医療体制の確保」精査治療を行う環境の整備

「市民の行動変容」潜在的な感染者からの拡大を防ぐための市民の行動制限

2つに関しては厚労省が旗振り役で全国的に保健所や専門医療機関で現状では適切に対応できていると思います。

日本でとりわけ3番目が強く実施されたのが228日に非常事態宣言を出した北海道です。

厚労省見解によると現状での新型コロナウイルスの平均潜伏期間が5日、発症から診断までの平均日数が8日で計13日です。同見解では約2週間+念には念をいれた追加1週間の観察で3週間経過した319日に上記戦略の効果を評価する予定にしています。首相が310日に10日間のイベント自粛要請追加を出したのはそういった事情もありそうです。

WHOは全世界的なpandemic宣言を310日にだしましたが、これは世界の平均値です。

日本や中国のepidemicの位相は平均より先を行っていると考え、さらに中国の感染者数が横ばいに転じつつありその中での回復者数はまだ単調増加していることをみれば、日本の感染者数もそろそろ横ばいのフェーズに入っていくのではないかと期待もできます。

国民皆保険制度があるために市民の医療へのアクセスが他国に比して日本は抜群に優れています。しかしながら医療資源は有限であり、治療のみならず検査だけでも医療資源とコストを消費してしまいます。そのため保険制度では診断病名や疑い病名で使用できる検査やかけられるコストが厳しく設定されており、不必要に行なったと判断された検査や治療に関しては保険のお金が貰えず、医療機関の自腹になります。

過度な検査や治療の要求は医療体制の崩壊や医療費による財源の圧迫をさらに助長し、結果として国民の不利益に繋がります。自宅療養での対症療法+免疫機構で自然治癒に至ると思われる軽症例を線引きしているのはそのためです。ただ先程の私見のように感染の事実よりも感染後の重症化に危惧のポイントをずらすべき、と専門家会議や政府が断言できないのは既感染後の再活性化や長期的な合併症などの予測が観察期間が足りないためにそこがどうしても不確定要素となるからです。国民に向けて示したガイドラインに結果として不備があったことが長期的な観察で後年に判明した場合は取り返しがつかない不利益を与えかねないのでどうしても慎重な物言いになってしまいます。

 

・未来

収束へ期待できる要素としては、

・感染国の多くが位置する北半球が一般的にウイルス増殖には不適な温暖な季節を迎えること(反論として熱帯国での症例報告もあがりますが、旅行者なのか冷房空調環境などに長時間いたのかなどの詳細・可能性が分からないので何とも言えません)

・検査精度・検査機会の向上

・ワクチンや治療薬の開発(迅速検査キットは倉敷紡績が開発に成功したようです)

・合併症のコントロールで重症化や死亡に至らない症例の積み重ね(呼吸器学会は新型コロナウイルス入院患者の退院サマリーの集約に既に動いています)

正直なところ、新型コロナウイルス以外の感染症も重症化すれば死亡に至るものは多いです。

一般国民ができることは新型コロナウイルスへ罹らないように気をつけることではなく、新型コロナウイルスや他のウイルスに罹患しても軽症で済むように、日頃から体力の蓄積や合併症のコントロールに努めることだと思います。極端に言えば新型コロナウイルスには全国民が今後罹患すると思ってもオーバーではないかもしれません。持病のある方は医師の指示や投薬を守って、コントロールの良化に努めてください。折角世界一の医療アクセスを誇る国にいるのですから。

 

<経済的影響やその他>

経済に関しては尚更素人ですのでよくわかりません。しかし今の沈んでいく経済状況の中では日本も世界も新型コロナウイルスによる重症肺炎などより経済苦からの自殺や生活困窮の方が人類や社会への影響が大きくなってしまいそうです。

・個人

SARSの時に相場の下げが一時期で済んでしまったことから1月後半の初期の下げ相場では買いに走った投資家も多いと思います(私もその1)

しかしその後感染拡大と共に予期不安も拡大し、ここ1週間は息をつくようにダウは1000から2000日経平均500から1000ずつ大幅に下げています。

個々の投資家としてはまずは当面の生活を脅かさないように手元のキャッシュはある程度確保(場合によっては損切りラインを大幅に引き下げる)しつつ、不安定相場の中で損失を一気に取り返すのではなく長期で戻していくように右往左往しないようにするしかないと思います。

 

・団体、企業

休業を余儀なくされている団体や企業も多いかと思います。

エンタメ系は配信など、対応できる企業はテレワークの導入など、随所で既に工夫がみられています。

観光業などは現時点でのサービスを超安値で捌くのも良いですが、pandemicが落ち着いた後のサービスの早期予約特典や割引など、クラウドファンディングの返礼システムのように提供することで当座の資金繰りを乗り切るのは一手かもしれません。

飲食業界はどうしても会食のキャンセルが多いようであればUberEatsのように宅配食提供にシフトするのは一手かもしれません。

新型コロナウイルスpandemic長期化の可能性もゼロではないですし、来シーズン以降さらに別の新感染症が起こるかは分かりません。私が経営者であれば、通常営業が難しい社会情勢に面した際の柔軟性を今回のケースからは学び取りたいところです。

 

・国家

日本社会全体に言えますが、今回をきっかけに体調不良の際には平日日中に医療機関を受診しやすい環境が拡がって欲しいところです。夜間休日の救急外来ではできる検査も簡素なものに限られますし当直の医療従事者の負担も大きいのです。

経済面では日銀がETFの買い支えを行なっているように各国が資金を投入して暴落を食い止めようと必死です。投資相場は投資家の世論がそのまま反映されるので好材料が増えて底打ちしてくれるといいのですが。先述したように日本はその第一報が320日頃に来ないかと祈念しています。状況が好転するまでは国家資金の投入は絶対に必要なので、国民としてはパンデミック収束後の増税は覚悟しておいた方がいいかもしれません。

 

<最後に>

新型コロナウイルスに対する私見を素人ながらつらつらと書きましたが、本当は私だって未知の感染症ですし怖いです。

しかし恐怖や不安に流されて皆が目先の安全を確保しようとして社会が破綻しかけているように思えます。

社会のひずみはいずれ自分に痛く帰ってきます。

 

政府の指示は守りつつ、各々がプラスアルファで自分にできることを前向きに考えたり他者と建設的に議論し続けていくことが必要だなと思っています。

お子さんも休校で普段の勉強を一休みしているなら、今何が問題で自分だったらどのような解決策を提示するか親御さんと一緒に考えてみると多くの勉強になるかもしれません(これから現在進行形で答え合わせもできますし)。そして大人にはない素晴らしい発想が出てくるかもしれません。

 

逆境こそがチャンス私の好きな歌詞の一つです。

辛い時期ですが今しかできない・考えられないこともあると思います。

月並みだけれども厚労省発表のupdateで全体像を掴み感染症のリスクには気をつけながら、経済活動を停滞させないようにしたいです。